TOP - 現場コラム 一覧 - ブレーカーがよく落ちる!その原因は何?ブレーカーの対処法を詳しく解説します

電化製品豆知識  

突然ブレーカーが落ちてしまい、家の電気が使えなくなった――。停電は日常生活の中でも、起こりやすいトラブルの1つです。多くは一時的な電気の使いすぎが原因ですが、漏電や設備の不具合といった、思いがけないトラブルにも注意しなくてはなりません。

 

今回は、ブレーカーが落ちる主な原因について解説します。原因がわからないときの対処法についても詳しく紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

ブレーカーが落ちる主な原因

ブレーカーとは、家庭で使用する電気の流れを一時的に遮断して、電気の供給をコントロールする装置のこと。以下の状況を感知すると自動的に作動し、スイッチがオフになります。

 

  • 契約アンペア数以上の電流が流れた
  • 一カ所での消費電力量が多すぎた
  • 漏電している

 

主な原因について、詳しく見ていきましょう。

契約アンペア数以上の電流が流れた

家庭で使用できる電力量は、プランごとの契約アンペア数によって決まっています。アンペア(A)とは一度に流れる電流の量を表す単位で、電力会社との契約時に10A~60Aの中から選択するのが一般的。

 

契約アンペア数を超えた電力を使用すると、「アンペアブレーカー」が落ちてしまいます。消費電力の多い家電を複数使うときは、同じタイミングで使わないように注意しましょう。

一カ所での消費電力量が多すぎた

一度に大量の電流が流れて、電線がショートするのを防ぐために作動するのが「安全ブレーカー」です。安全ブレーカーは各部屋に送電する分岐回路に備え付けられるため、家全体ではなく1カ所のみ停電した状態になります。

漏電している

電気回路のショートや接触不良など、漏電を感知すると安全のために「漏電ブレーカー」が作動します。住まいのどこかで漏電が起きているため、特に注意が必要です。

【種類別】ブレーカーが落ちたときの復旧手順

ブレーカーには3種類あり、それぞれ以下のような役割を持っています。

 

アンペアブレーカー 家全体の過電流の検知
安全ブレーカー 部屋ごとの過電流を検知
漏電ブレーカー 漏電の検知

 

どの種類も電力の供給状況を適切に管理するために、欠かせない装置です。それぞれが落ちたときの対処法について、詳しく見ていきましょう。

アンペアブレーカーの場合

アンペアブレーカーが落ちたときは、以下の手順で対応します。

 

  1. 使用中の電化製品の電源をオフにする
  2. アンペアブレーカーのスイッチを「入」に戻す
  3. 家電の電源を1つずつ入れていく

 

アンペアブレーカーは、3種類の中でも特に落ちやすいです。繰り返し落ちると家電の故障リスクも高まるため、注意しましょう。

安全ブレーカーの場合

安全ブレーカーが落ちた場合の手順は、以下の通りです。

 

  1. 停電している場所を確認する
  2. 家電の電源をオフにする
  3. 安全ブレーカーのスイッチを「入」に戻す
  4. 家電の電源を戻して正常に使えるか確認する

 

安全ブレーカーは回線ごとに作動するため、頻繁に落ちてしまうときは家電の配置換えも検討しましょう。

漏電ブレーカーの場合

漏電とは、電気配線のショートなどが原因で電流が外部に漏れ出している状況です。火災や感電事故のリスクが高まるため、以下の手順で速やかに対処しましょう。

 

  1. 分電盤の安全ブレーカーを「切」にする
  2. 漏電ブレーカーのスイッチを「入」に戻す
  3. 安全ブレーカーのスイッチを、1つずつ「入」に戻す
  4. 漏電ブレーカーが再び「切」になった場合、直前に安全ブレーカーを戻した部分で漏電が発生している
  5. 漏電している場所の安全ブレーカーは「切」のまま、専門業者に修理を依頼する

 

漏電していない場所では引き続き電気を使えますが、火災や感電のリスクを下げるため、できるだけ早めに修理を依頼してください。

ブレーカーが落ちる原因が不明なときはどうすればいい?

「電気の使用状況が普段と変わらないのに、突然停電してしまった」、「漏電している様子もない」など、時には停電の原因がわからないこともあります。原因不明の場合は、次の3つのポイントを確認しましょう。

周辺の住宅も停電しているか確認する

まずは落ち着いて、近隣の住宅も停電していないか確認します。電力会社からの供給が突然ストップした場合、同じエリアで停電している可能性が高いです。もし近隣の電気が問題なくついているなら、原因は自宅にあると考えてよいでしょう。

地域の停電状況を確認する

近隣の住宅も同じように停電している場合は、スマートフォンから電力会社のホームページを確認します。何らかの原因で停電が発生している場合は、地域の停電情報が掲載されるため、忘れずに調べてみましょう。

電力会社に連絡する

周辺で停電しているところがなく、原因もわからないときは、電力会社に連絡して状況を伝えましょう。いざというときに慌てないように、あらかじめ連絡先を控えておくのがおすすめです。

ブレーカーが冬によく落ちてしまう原因は?

ブレーカーが冬に落ちやすくなるのは、エアコンをはじめとする空調機器の消費電力が増えるためです。夏もエアコンは使われますが、冷房と比べて暖房は立ち上がり時の消費電力が特に大きいですし、ホットカーペットといった他の暖房器具と併用してもよく使われます。

 

また冬は寒暖差の影響で、窓辺に結露が溜まりやすくなります。溜まった結露がコンセントやプラグに付着すると、漏電を引き起こす原因になります。窓の近くに家電を配置している場合は、結露の発生に十分注意しましょう。

ブレーカーが繰り返し落ちるときの対処法

ブレーカーが繰り返し落ちると、生活が不便になるだけでなく、家電への負荷がかかり故障のリスクが高まります。困ったときは、次の4つの方法を試してみましょう。

契約アンペア数を上げる

アンペアブレーカーが繰り返し落ちてしまう場合は、電力会社に連絡してアンペア数変更の申し込みをするのが効果的。アンペア数の変更は工事が必要になるものもあるため、申し込むときによく確認しておきましょう。

 

アンペア数を上げると、電気の基本料金も上がります。基本料金は契約している電力会社によって異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。

家電を使うタイミングをずらす

契約アンペア数を見直すほどではないときは、家電を使うタイミングをずらしてみるのもおすすめ。特にドライヤーや電子レンジなどを使うときは、他の家族が使っていないかも気にしておくとよいでしょう。

アース線を使用する

アース線とは、感電を防ぐために取り付けられた線のこと。主に電子レンジや冷蔵庫、洗濯機などのプラグにつけられ、コンセントの専用端子に差し込んで使用します。万が一感電しても、電流の多くはアース線を流れるため、人体への影響を最小限に抑えられる仕組みです。

 

漏電ブレーカーを落ちにくくするには、アース線の取り付けを含む基本的な漏電対策が欠かせません。漏電のリスクを抑えるためにも、アース線は適切に取り付けましょう。

コンセント周辺を掃除する

コンセント周辺を定期的に掃除してホコリを取り除くのも、漏電や電化製品が原因の火災を防ぐ有効な方法です。漏電対策の一環として、定期的に掃除しながらコンセントや配線の状態をチェックしておきましょう。

ブレーカーがよく落ちてお困りの方は麻生電設へご相談ください

契約アンペア数の見直しや、基本的な漏電対策を心がけてもブレーカーが落ちやすい場合は、電気設備に何らかの不具合が起きているかもしれません。電気は日常的に使う身近なものですが、使い方を誤ると感電や火災といった事故につながるため、特に注意が必要です。

 

麻生電設では、大分県や北九州市を中心に、電気工事に関するご相談を承っています。適切な点検やメンテナンスを意識して、快適に使える環境を保ちましょう。

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